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高野町の文化

お大師様のお膝元、高野山で作られる味わい深い胡麻豆腐

胡麻豆腐づくり

寺で客をもてなすのに、昔はお坊さん自身がつくっていたという胡麻豆腐。精進料理の刺身ともいわれ、鮮度が命の栄養価の高い自然食品だ。
原料は白胡麻と吉野くずと水。白胡麻の皮をむいて水とともにすり潰し、吉野くずを加えて練り上げる。それを流し缶に入れて冷やし固める。厳選された材料のみを使用してつくられる胡麻豆腐は、白くてきめが細かく、驚くほど弾力性に富んでいる。味の決め手は、高野山に湧く自然水だが、おいしさの秘密はそれだけではない。火と水の神様、そしてお大師様に感謝の祈りを捧げてからつくられるところにその理由がありそうだ。職人さんが丹精こめて作る手作りの胡麻豆腐。大切に味わいたい一品である。

松の香りほのかに、木目模様も美しく。富貴地区伝統の薄板づくり

薄板づくり

納豆を包んだり、和菓子の包装に使用される薄板は、富貴地区の伝統工芸。薄板とは、松の木を生のまま機械で薄く削ったもので、それを約八日間かけて自然乾燥させたもの。サイズは1尺3寸(39センチ)1尺4寸(42センチ)、1尺7寸(51センチ)など七種類もあり、用途に応じて使い分けられる。
薄板は水分の吸収が良く、日持ちがするので夏場は重宝される。富貴で薄板づくりをなりわいとしているのは六軒。材料の松はもちろん地元で調達するが、奈良県や三重県まででかけることもある。ビニールに押されぎみになったとはいえ、本物志向のグルメには欠かせない薄板である。

一彫りずつ思いをこめて。位牌づくりによせる密かな情熱

位牌づくり

高野町の中央部に位置する山あいの静かな杖ヶ藪地区。この付近では、昔から位牌づくりが盛んに行われてきた。製図をもとにヒノキを加工していく。位牌は台座と札、屋根からなり、それらのパーツを組み合わせてつくる。一般家庭用のものから寺院用の1メートルを越す大きさのものまで、位牌のサイズはさまざまだ。ここでは塗りの作業は行われず、木彫のまま業者に卸される。「人と話すのは苦手で」と言いながらも、もくもくと作業に励む姿からは、位牌づくりに打ち込む静かな情熱が伝わってくる。「位牌は死者の魂を形どったもの。一彫ごとに思いを込めて・・・」伝統とともに心もまた継承されている。

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